まなびを自由に!Edutech起業家のブログ

「ストリートアカデミー」の話とかキャリアの話とか起業の話とかアメリカの話とか

参加者絶賛の会計ワークショップの開催から考えた「理想の講座」とは?

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山田真哉さんを招いて開催した公式講座vol4「起業に役立つ会計ワークショップ」の初日が終了(ちなみに木曜日に第二回が開催予定でまだ空席ありです!!)

自分も企画段階から携わってきたので若干手前味噌になってしまうのですが、これまで支援してきた数あるまなびの中でも一位か2位を争うレベルのワークショップだったので、開催の様子をレポートすると共に、この企画からまなべる「良い講座の条件」を振り返りたいと思います。

 どんなワークショップだったのか

 

企画側としてこの講座で目指したのは、会計のド素人さんが2時間で:

1)ビジネスに必要な会計的思考を体得できる

2)実際に事業を立ち上げる際の財務会計をシミュレーションでき

3)簡単な損益計算書、貸借対照表キャッシュフロー計算書を作れるようになる

というもの。つまり、一つの受講で3度オイシイ講座です。

しかも、それをワークショップを通じて楽しくまなべる体験にする。

 中々ハードル高い狙いです。

 

 で実際どんな感じでワークショプが展開したのかを解説したいと思います。

 

第一部:会計的思考をまなぶレクチャー

 

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 まずは山田氏の会計的思考「感情より勘定」から話がスタートします。

 

レストランやスーツ屋さんなど分かり易い例を使い「何故そうやるのか」「どうして儲かるのか」と言った質問を繰り返しながら、みんなで考えて、会計的思考を身につけて行くセッション。

 

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 参加者は4人のチームに分かれて、各々のアイデアをグループでディスカッションして意見交換します。

 

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更にそれをクラス全体でまた共有します。20人いるのでアイデアはどんどん飛び交い、先生が期待した主要な回答はほぼ参加者の中から出て来る感じです。

 

第二部:起業の会計シミュレーション

 

このワークショップ部分は「あなたが200万円でウェブサービスを半年で立ち上げるとしたら」という前提の起業ストーリーをべースに、事業を興す際に必要な意思決定や実際に起こる様々な事象を実際に会計仕分けとして入力し、財務会計的にシミュレーションするというものです。

 

 

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夢ばかりではない事業を興す責任をちゃんとお金という現実に落とすのが会計。

 

「誰と起業しますか」「どこで起業しますか」「事業安定期まで個人の日銭はどうやって稼ぎますか」などの問いに対して意思決定をし、決定した後にそれらがどういった財務的インパクトをもたらすのかを伝えられ、財務シミュレーションに落とし込みます。

 

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そして定期的に先生から問われる質問

「ここまでで資金は足りていますか?」

 みんなあせってましたね。

 

事前に知らされずに意思決定を求められるところなんて実にリアリティに富んでます(憎い作り込みですね)。

例えば、友人と始めるを選んだとしても、ボランティア奉仕がずっとは続かないことを後々思い知らされるとかですね。

 

会計決算は手入力でも締めれる!

 

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会計仕分けは勘定科目を売上、人件費、家賃、広告宣伝費など、数える極限まで減らして、単位は万円で切り捨て、限りなく手計算し易いフォーマットになっています(ここら辺の細かい設計はさすがです!)。

 

その手入力で行った仕分け入力を、半期毎に決算として締めるやり方が先生から説明されます。ここは入力がバランスしないと結構生徒さんから戸惑いの声が上がりました。

それでも会計初心者が 損益計算書、貸借対照表キャッシュフロー計算書を手計算で行わせるってハンパ無いですね。

 

サバイバル・ゲームでグループで競い合う

 

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キャッシュ残高と事業の安定性で成功しそうかどうかでグループ間で競い合います。

人生ゲームみたいな感じですが、実際の起業だって競合企業や他のスタートアップとリソースやメディア露出を奪いながら生き延びて行くという現実を踏まえると、ここら辺もかなりリアルな設定です。 

意思決定とサイコロ運で上手く財務状況が良いグループに得点が追加されます。

 

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 最後に勝ったグループのメンバーには景品として先生より漏れなくサイン入りの献本が送られました。

 

最後は懇親会

 

f:id:ajikko26:20140630110428j:plain 一人参加の方がほとんどでしたが、皆さん知恵を絞ったグループワークと熱い戦いの後はかなり打ち解けていた様子です。

参加者の方に話を聞いてみると必ずしも起業を志している方のみではなかったようです。大企業の経営企画の方、個人事業主の方、そしてSEや営業職の方などもいました。

会計でこんなに楽くまなべるとは!

グループワークで初対面の人と色々ディスカッションできたのが楽しかった!

などの言葉も頂きました。

 

総括:良い講座の要素とは

今回のワークショップは非常に良いフィードバックを得たのですが、自分なりにこの事例から学べる「良い講座の前提条件」となる要素をまとめてみました:

1)参加者が自分で手を動かせるワーク部分は必須

モチベーション・やりがいが上がりますし集中力も上がります。

あとは自分で考えることでスキルを「モノに」することができます。

2)いかに"楽しく"まなべるかが重要

グループワークは必須ですね。後はみんなで考える形式、先生が受講者に当てていくというのも良かったですし、サイコロや起業のストーリーなどのユーモアのセンスが場を盛り上げたことが良かったと思います。

3)後はやってみてフィードバックを元にひたすらコンテンツを改善

このポイントが一番重要です。山田さんは今回のために事前に何度もリハーサルを行われたそうですが、今回の開催を踏まえて次回は内容を更に改善し木曜日の開催は、「千秋楽になる」だそう。頼もしいです。

他の講座でも、ストリートアカデミーで成功している先生はみんな探究心旺盛で、日々何が受講者のニーズに刺さるか、どうやったらモチベーションや学習効果を高めれるか、作り込みに対して熱心な人が多いです。

 

教えるって他人が自己のまなびをどうやって促すかなので結構面倒くさいのですが、だから面白いしやりがいもあると思いますね。

 

では次の公式講座の企画も乞うご期待です!

 

で、上記を読んで山田先生の会計講座を受けたくなった方、木曜日の夜のセッションはまだ空席が結構あるので下記リンクから是非予約下さい。

ストアカ公式講座第4弾「会計初心者全員集合!「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」式経営塾」by 山田 真哉  

 

それではHappy learning!